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中国での展覧会に合わせて作られた篠原一男中国語の作品集を先日いただいた。26センチ角287頁。未完の作品も含み全作品が網羅されている。加えて住宅の縮尺がすべて1:100に揃えられているので実に見やすい。
表紙は未完の遺作となった蓼科の家。もしこれができていれば確実に僕の一番好きな作品になっていたと思う。荒々しさと緻密さが同居する篠原ワールドの総仕上げだと思えるものだ。完成を見れなかったのは本当に悔しい。この作品のためのA3スケッチが400枚近くあると奥山先生に聞いた。晩年死と向かい合いながら食事を摂るようにスケッチを描いていたのだろう。狂気を感じる。