桂の役割
現場の型枠見ながら篠原先生の東玉川の住宅増築の内部空間を思い出す。設計中は意識していなかったのだが、、、、こういうことはたまにある。
昨晩読んでいた田中辰明『ブルーノ・タウト―日本美を再発見した建築家』中公新書2012に載っているタウトの桂賛美と東照宮批判の図式に改めて注目。タウトの桂賛美がいかなる企みの上になされようとも、そして当時の政府に国家発揚として利用されようとも、そして岸田日出刀の桂賛美が既にあったとしても、でも彼の発言はきっと大きかったのだろうと思わざるを得ない。日本の近代概念が日本であり得、日本の建築家が自信を持つことができたのは日本建築の美=桂の美を土台とし得たことにあったのではなかろうか?
先日異国で日本建築の流れを説明し丹下さんと桂の写真を見せながらつくづくそう思ったのだがこの本を読んでその気持ちがまた新たになった。