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塚本さんの東工大環境エネルギーイノベーション棟


東工大に行って塚本さんの設計した環境エネルギーイノベーション棟を拝見した。緑が丘の駅のすぐわきに駅より長い細長い建物ができている。こんなに駅に近いと普通の人は東急線に関連する建物だと思うだろう。と言うくらい線路、駅に近い。なぜ駅にこんなに近く建てられるかと言うと建物のファサードと思しき太陽光パネルが山と取り付けられたファサードが工作物だからである。そしてこの工作物は太陽光パネルの熱を逃がすために本体と大きな隙間を持ってとりつけられている。この敷地にこのブログラムを与えられた時にプログラムで最も望まれていることを工作物でくっつけようとするところが塚本さん的だと思う。大学側のプログラムをあえて捻じ曲げることもせず、敷地も受け入れて愚直とも言えるほどにそれをそのままに表現するところが彼らしい。
この建物を見た後に未だ見ていなかった安田さんの図書館を案内していただいた。この建物はキャンパス計画の中で重要な場所を占め、それを上手に使いながら徹底的に作りこんである。先程の塚本さんの建物とは好対照である。隅から隅まで悪く言えば息苦しいほどに、よく言えば完璧なまでにデザインされている。2人の個性がとてもよくでている。
一日の内にこれほど対照的な二つの建築を見たのは初めてである。少々興奮した。

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