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驚きの一日

午後早稲田理工学部へ。建築学会の建築論、意匠小委員会に出席。理工キャンパスに来たのは建築士の試験を受験した時以来である。その時はあまり感じなかったけれどひどく建物が密集したキャンパスである。入江先生がこのキャンパスは容積率を使いきっているんだよと言っていた。そんなキャンパス他にあるのだろうか?まあ理科大もそうかもしれないが、理科大はキャンパスがないから同列には扱えない。
委員会の後シンポジウム。入江先生のお題「建築論の現在 建築デザインにおける既存、既在という場所を巡って」に沿って萩原剛さん、赤坂喜顕さん、板屋緑さんの3建築家が自作を語った。
萩原さんの台湾の美術館はもうすぐ竣工のようである。とても日本人離れしたデザインに驚いた。
赤坂さんはあの白い箱をコンテクスチュアルに説明された。彼は模型を作らない。図面と言う抽象性から建築という具体に突如移り変わる緊張感が重要なのだと言う。これも驚愕である。そういう建築家がいることは聞いていたが赤坂さんの建築がそうだったとは。
板屋さんは恐るべき人である。四角いものを見るとロの字に見えてローマを思うというほどローマが好きな人。ローマの遺跡のような建築を作っている。作った数僅か3つである。しかしそこにとんでもないエネルギーと情念が刷り込まれている。30分間よどみなく「えー」とか「うー」とか全く入らず話す。まるで機械のように話す。これは想像以上に驚くべきことである。また雑誌で作品を見た時はきっと若い人だと勝手に想像していたのだが私より一回り以上先輩であると聞きこれも驚きであった。
3氏のプレゼンの後岸田さん、富永さん、田路さん、奥山さん、僕が加わり質疑そして最後に中谷礼仁さんがまとめて終了。
夜は懇親会。意匠小委員会の委員でもありかねてより翻訳本を愛読していた白井秀和先生とお話しした。老齢で静かな方をこれも勝手に想像していたのだが、なんとも豪快で元気な方なのには驚いた。現在ワトキンの本を訳されているそうで出版が楽しみである。2次会は若手だけ。下吹越さんとは法政と理科大はお隣さんだし何かできないものかと話す。彼はあの若さで教授であるこれも驚き。今日は驚くことばかりである。

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