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装苑賞

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信大の教え子が装苑賞の最終審査に残り、彼らの作品が文化服装学院での最終審査で公開されることになった。装苑賞は数多ある服飾の賞の中でも最も歴史が古い。今年は第85回である。第8回で高田賢三が、第21回で山本寛斎が、第25回で山本耀司が受賞してきた賞である。今年の応募総数は1500以上あり2回の審査を通過して16作品に絞られている。そこに残っているのは服飾の学校の在校生か卒業生であり建築学科の学生が残るのは奇跡に見える。と言うわけで今日のショーには万難を排してやってきた。16人のファイナリストがそれぞれ3つの作品を作る。それらを3人のモデルが着て3分くらいずつステージをウォークする。モデル、ヘアメークも超一流なので若手の登竜門とは言え見ごたえがある。
一体どういう作品が1等賞になるのだろうか興味深かった。審査委員は岩谷俊和、コシノジュンコ、田山淳朗、津森千里、菱沼良樹、丸山啓太、皆川明、山本里美である。自分なりに採点はしたものの、結果は大きく異なった。建築屋(僕)は造形とディテールを見たのだが、審査員はそうでもないようである。菱沼良樹は「造形の時代は終わったと思う」と言っていた。まるで建築家みたいなことを言う「フランクゲーリーを面白いと思っていた時もあったけれど、今はもうつまらない」とも言っていた。と言うわけで形より、考え方が面白い服が二つの賞を独占した(親戚の顔が沢山描かれたブラウス)。しかしやはり一等賞は造形的な服だった。竹串を曲げて入れ込んだ鳥のような服だった。

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