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地方の電車

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朝一で松本。車中a+uの9912「マドリードの建築家と公共建築」特集を読む。「マドリードの建築」ではなく「マドリードの建築家の建築」が載っているのが誤算だったが、なかなか面白い。ロンドンベルリンの建築ブームはバブル的だがスペインのそれはもう少し地道な公共建築が多く、健全でミレニアムにふさわしい。と編集者の序には書いてある。ロンドンベルリンを知らない僕としては来週マドリードに行ってもそれを検証する術がないのだが、雑誌を見る限り、そんな編者の意味合いを感じ取れる。
松本についてバスで本部に行こうと思ったが、間に合いそうもないのでタクシーに飛び乗る。午前中キャンパスアクションプランの会議を終えて午後2コマ連続の講義。1年生に僕がする講義はこれだけ。一年生と会うのはこれが最初で最後である。アクソメの書き方を教える。理屈じゃなくてとにかく書こうと言うことで次から次に課題を与える。図法なんて考えて書いていたら遅すぎる。自然と手が動くまで書く。野球で言えば素振りだし、弦楽器で言えばボーイングのようなもの。
帰りの松本で電車を待っていると不思議な電車発見。快速リゾートビューふるさと号という名前。こんな電車みたことない。松本長野は名古屋から来る特急しなのか各駅停車しか無かったのだが??初めての快速に乗ってみることにした。指定席券510円を払うと中は特急しなのより広くて快適である。風景を楽しむ列車らしくゆっくり走る(快速だが)、姨捨の夜景など重要なところに来ると更にゆっくり走ってくれる。どうせなら夜景を見る場所では車内灯を消してくれるとありがたいのだが。
地方の電車はこうやって生き残りをかけている。

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