雪問題
朝から研究室所属のガイダンス、希望調査をとったら今年の希望者は比較的少ない。選考は少し楽になりそう。午後は住宅のスケッチをしていたがなかなかうまくいかない。時間切れで会議。会議をしながら考えていたらまったく違う案が思い浮かぶ。人事案件が多くて終わったら夕方。急いで夕食をとり研究室に戻る。市内の某設計事務所来研。とあるコンペを共同で考えましょうと誘われ、今日が第一回目のミーティング。ものは体育館。雪国の大空間で常に問題になるのが屋根の形。長岡のコンペもそうだった。雪と言えば信大のA先生はオーソリティ。過去に日建を始めはるばる相談に来られる建築家がけっこういる。その先生の話を聞くと滞雪型(屋根に雪を載せたままにしておく方法)に分がありそうである。融雪型はランニングコストがかかるし、落雪型は周囲に安全な落雪スペースが必要になる。もちろん3メートルくらいの重い雪に耐えるのだから構造が大変にはなるのだが。長岡の時も密集市街地でとても落雪スペースなどとれず結局陸屋根(滞雪型)だった。そのおかげで梁せい1メートルのトラス梁をかけた。しかし今回は公園の中。屋根の形はよく見える。ここで陸屋根はちょっと考えにくい。滞雪型のdでも陸屋根だけとは限らない。大きなお皿が浮いているようなイメージはどうだろうか?しかも防水を考えるとRCでやりたい。軽いRCである。東工大の建築学科のキャノピーで安田さんがとんでもなく薄いRCのキャノピーを作っていたが、あれを使いたい。学生に「丸い体育館、皿のような屋根、薄いRC知らない?」と問うと、シザのプールの屋根を探し出してきた。これRCだろうか?かなり美しい。しかしポルトガルで雪って降るのだろうか?
打ち合わせ中に携帯が鳴っていた。S先生からだった。電話をしてみるとポートフォリオが届き、見たら思っていたものとかなり違ったとのこと。これは作品集というものとは少し違い、情報空間だ。とおっしゃる。「情報空間」その意味が即座にはよくわからなかったが、建築と言う実体をメディアの中で操作して作り上げた「情報」だという意味だと少し間をおいて理解した。そうかもしれない。コルの作品集のように実体とは別の水準の世界を作り上げていると言う。大学で建築とメディアの研究をしているとこうなるのだろうか?簡単に言えば、ある種のヴァーチャルな世界を構築しているということである。しかしメディアとは本来そう言うものである。コルと同格に扱われるのは身に余る光栄であるが、、、、で実体はどうなのだろうか?