初冬
12月6日
午前中代々木公園に所用で行く。終わってから公園を散歩する。昨日の雨も上がり、初冬の公園は清々しい。ベンチに座って本を読んでいるとその昔UCLAの木陰の芝で寝転がって読書した感覚がよみがえり懐かしくなる。疲れて近くのカフェで続きを読みながら昼をとる。仲正昌樹編の『現代思想入門』php2007をつまみ食い。現代の思想史の中で一体リベラリズムがどう位置づくのかを見ておきたかった。その部分を書いているのは北田氏。ロールズ、ノージック、ポパー、ローティーの位置づけや、リベラル、リバタリアン、新保守、権威主義の差を生み出す基軸も明瞭になる。門外漢には入門書も便利である。帰宅して若宮啓文『闘う社説』講談社2008を読む。朝日の論説主幹であった著者の2002年から2008年3月までの社説づくりの闘いが語られている。戦いと言うのはもちろん様々な意味で使われているが、右よりの読売、産経社説との応酬の意味が強いようだ。ナベツネ(つまり読売)が靖国参拝について手のひらを返したように反対の意を表し著者と対談し『論座』に掲載されたなんていうことがあったのには驚いた。やはり新聞も世論には勝てないということか。夕方風呂に入りながら小坂修平『思想としての全共闘世代』ちくま新書2006を読む。昨日呼んだ『I LOVE過激派』に通ずる60年安保から70年代にかけての闘争史である。この本、既視感ならぬ既読感があると思って本棚を探ると同じ本が出てきた。2年前に読んでいた。