中国の価格
2月1日
今日は敗北感だなあ。自分の研究室の学生が某設計事務所の社長面接まで行って落ちてしまった。相手の話では最後に常務が反対したそうだ。曰く「何をやりたいのかまだはっきりしていない」ということだそうだ。まあそう言われて反論はできないところが弱い。つまり自分の一番好きなものが建築で、建築と心中しますというくらいでないとダメなんだよな。それでそういうことは相手にはすぐ分かるのだよ。こればっかりは教えられないし、それはすぐに表れる。それで別に建築が一番ではないということが自分の性だとすれば、設計事務所に行くべきではないということなのかもしれない。僕の研究室でおまえ「三度の飯より建築好きか」と聞いて何人yesと答えられるのだろうか?yesでなければ建築は続けられないだろうなあ。建築というのは職業ではなくて生き方だから。
今日は夕方の大学の会議を終えて急いで東京に戻り打ち合わせ。昨日の茶室の見積りに続けて、中国の工場の積算があがってきた。当初の提示額に比べて3割アップ。ちょっと高い。もちろん振れ幅はあるだろうが、その振幅の一番高い数字であり、ちょっと怪しい。帰りの電車で田代秀敏『中国に人民元はない』文春新書2007を読んでいたので、どうも中国のこうした価格に対して疑心暗鬼である。一体中国におけ価格というものにどれだけ意味があるのだろうか?