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ネゴ

朝一の新幹線で軽井沢に。去年竣工した別荘の改善工事の確認と費用のネゴを行う。8時に行って現場見て、工務店の事務所に粘って2時までいて金額のネゴ。現場所長はもと北野建設の工事部長でプライドがある。そもそもこの工務店は軽井沢の3本の指に入る有名なところで、林雅子の仕事は一手に引き受けていたようなところ。なかなかこちらの(クライアントの)理屈を「はいそうですか」と飲む相手でもない。こうなれば「うん」というまで帰らないぞという態度で昼食もとらず粘る。最後はもう僕の顔をたててこの線でお互い納得してくれと、所長に頭を下げ、クライアントにも電話をする。
帰りの新幹線では論文の草稿をひたすら読みひたすら朱を入れる。朱だけでもとの原稿が読めなくなりそうだ。文章というものは建築以上に書いたそばからとても不安にかられる。自信がないからだろうと思う。そう言えば昨晩コンペの打ち合わせを学生と12時頃までやっていた。最近建築家していない僕としては久しぶりに建築を考えた。やっぱり建築は楽しい。この間クライアントの一人に「坂牛さんは将来的には学校の先生になるんですか?建築家になるんですか?」という鋭い質問をされ言葉に窮した。僕としては両立させたいのだが。
昔バイオリンしていたころ、たまに本当のプロに公開レッスンを受けたことがあったが、本当のプロは弟子を取っていないものなのである。教える時間があったら練習するものだと言っていた。本当のプロになれない人が大学の先生して食いぶちを稼いでいるのであった。建築家もそうなのだろうか?林昌二もその昔断ったそうだし、噂では、磯崎さんだって、伊東さんだって断ったと聞く。

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