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アースダイバー

午前中m邸のエスキス。2方向に開く×2だから4方向に開く可能性の摸索。午後から大掃除。15人がかりで1時から6時くらいまでたっぷりかかる。1年分の垢を取る。へとへとになったが徹夜明けに風呂に入るような快感でもある。皆様御苦労様。掃除後、ショートミーティングを行い。帰宅しシャワーを浴びて、夕食をとり、長野に。車中、中沢新一の『アースダイバー』を読む。
中沢新一という人の本はその昔『悪党的思考』を読んだのみでその後あまり興味が無かった。だからこの本も中沢氏だから読んだのではなく、「この本が面白い」と言う人がたまたまいたから読んだのでである。うわさその①は表象学会立ち上げのシンポジウムで司会の田中純がしきりに「やられた、なんでこれに気づかなかったのだろう」なんて大げさなリップサービスをしていた(シンポジウムの参加者に中沢氏がいた)。そこまで言うのなら騙されたと思って買ってみるかとそのシンポジウムの帰りに買って部屋に積んでおいた。そしてうわさその②、先日我が家に来た友人の小西が「最近中沢新一の『アースダイバー』と言う本が出て・・・・」と言うのである。あら?こんな人の口からも出るとは(こんな人の口と言っても彼は文学部の後輩でもあるのだから、工学をやっている僕が知っているより、自然なのかもしれないが)、そこで積んどくから取り出して、ぺらぺら眺めたのであった。
そしたらこれが結構東京ガイドとしてよくできているのだ。何を隠そう、僕が前住んでいた、上北沢の塚山公園の縄文の遺跡から始まり、新宿、そして今住んでいる四谷に話が進む。ここで先ずそのつながりに軽く驚く。そう、なんで上北沢と四谷なのか?なんでそんなところに関連があるのかと思うではないか。偶然二つの我が家を貫く視点に嬉しくなるが、要は東京を谷と丘で見るその昔から在る視点を徹底したところに凄みが在る。さらにその丘と谷の境目に現われる古墳、神社、と言う物理的環境と神話的ゲニウスロキを読み解く物語が心地よいのである。四谷と言えば四谷怪談だったり。
そんなことを考えつつ雪の長野に到着。しかし、思ったより寒くないなあ。

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