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2013年08月21日

坂田栄一郎ー江の島

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原美術館で坂田栄一郎の江ノ島展が行われている。AERAの表新写真を撮り続けている写真家坂田が16年にわたり無人の江ノ島を撮り続けた。無人と言うのは主のいないブルーシートに残された鞄や靴そしてこの写真のように煙草の刺さったスイカなどである。海独特の再度の強い色と照りつける太陽の下でそのテクスチャーがギラギラと露わになる。そこにはモノの意味を超えた物質性があったり、その所有者を想像させるような意味のヒントが転がっていたりさまざまである。
ところでこの展覧会にはそうした無人の江ノ島に混ざって江ノ島で撮ったポートレートも数枚展示されている。あれっ、、やはり坂田はポートレートの方が味がでるのではと思ってしまったのは僕だけだろうか?

2013年08月18日

資生堂とポーラ覗く

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資生堂ギャラリーではMing Wongの「私の中の私」展が行われている。シンガポール生まれ、ベルリン拠点のアーティストである。ワールドシネマの傑作をリメイクするという手法で売り出した。ここではリメイクではないが、日本の映像を時代劇、現代劇、アニメと3つに分類しそれぞれのキャラクターを自ら演じている。作品の根底には文化的アイデンティティー、ジェンダー、ナショナリティーなどグローバル化した現代に内在する問題を浮き彫りにしている。
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ホコテン銀座通りを1丁目まで歩きポーラ美術館へここでは福井利佐の切り絵「Life Seized」
展が行われている。これは実にユニークな切り絵の作品である。主として人の顔をスケッチしてそれを線画にして拡大してはまた線をつなぎそれを最後に切り抜くと言うもの。線画が作る人間の表情は実に豊かである。切り抜くときに紙を白と色を二枚重ねて切っている。表から見ると白で裏か見ると様々な色の表情が現れる。久々に新鮮なメディアを見た。