国立近代美術館で「フランシス・ベーコン展」が行われている。初めて見るベーコンの歪んだ絵は強烈である。なんでこんな歪みを描くのか?多くの人がそういう疑問を持ち、それに対する明確な答えはない。ただ僕が感じ取るのは肉体が動きの中で瞬間的に生み出す歪みである。特にベーコンに影響を受けたダンサーが多いという事実もそのことを物語る。展覧会の最後にはベーコンの遺稿をもとにウィリアム・フォーサイスが踊りペーター・ヴェルツが動画にしてインスタレーションに統合している。このモーションを見ているとベーコンの絵が腑に落ちる。