ホルヘ・パルド、House、installation view 2007、Casa brutus、2008、vol.97、4月号
2008年4月号の『カーサーブルータス』は建築とアートの特集である。建築のようになったアートの姿がリポートされている。曰く「まるで建築家のような仕事ぶりです。アートはいつから「建築」になったのでしょうか?」と。このホルヘ・バルドの作品など我々の日常業務と何も変わらない。
アートが建築に接近すると同時に建築はアートの動向がとても気になる。というのも前章での講義の通り、建築の倫理性のたがが少し緩んできているからである。建築はもとのさやであるアートに自然と戻っていると言える。
しかしである。こうして仲睦まじい時期の次にはその反動が来るのがアートの世界の常である。ではそれはどの方向なのだろうか?まだ反発の兆候も見えないうちから反発の方向性を探るのは余りに気が早いだろうか?