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June 30, 2014

補助金事業のスケジュールに振り回されるトホホ

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朝一で山梨のクライアントと打ち合わせ。補助金事業の悲しい性か、10月まで正式な補助金のお知らせが来ないということで10月に公告、入札、11月着工と言うスケジュールが、役所の計らいで(と言えば聞こえはいいが)それが早まった。うーんどこまで早められるか??まあ頑張るしかないのだが、、、トホホ。まあ発注業の宿命ですね。それにしてもいつも思うが年度で設計、施工して竣工するっていうこの悪しき習慣をやめるわけにいかないのだろうか?ゼミがあるので私は一足先に東京に戻る。お土産に名物のトウモロコシをいただいた。これがめちゃくちゃ美味しい。

June 29, 2014

4分33秒の射程

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前回のゼミ輪読本だった佐々木敦の『テクノイズ・マテリアリズム』につながる同じ著者による『「4分33秒」論―「音楽」とは何か』Pヴァイン2014を熊本への往復で読んでみた。その中で著者はこの曲をこう解説する「・・聞こえていたけれども聴いてはいなかった「音」を聴くように仕向けられる。そして送り手の側は受け手を「聴取」に誘導している・・」これは言い換えると、ピアニストがステージに出てきて4分33秒間何も弾かずに譜面をめくる音だけを残して帰っていくという一連の行為の中で、聴く(listen)側は演奏を予期しながらなにも聴(listen)えてこないことに苛立ちながらも耳をこらすことで、普段は聞(hear)きながら聴(listen)いていなかった譜めくりの音や聴衆の咳払いを聴く(listen)ようになるということである。著者はこの聞く(hear)から聴く(listen)への変化によって今まで聴いていなかったものを受け取ることを聴取と呼ぶ。
つまり4分33秒の無音が示したことは敷衍して考えるなら、Nothingをある時間と場所の中に投じることでそこにすでにあった意識されていない何かを顕在化させたということである。
ケージが聴覚でおこなったことを視覚の上で思考実験するなら、ラウシェンバーグの「ホワイトペインティング」などを想起しそうだがここにはケージの意図は無い。そこで例えば、建築に置き換えて考えてみるならケージの行為は、真っ白な図面を描いてそれを施行者が現場で見ながら何も作らないということになる。ケージの4分33秒には多くのCDがあるのだからこの何も作らない施行者をDVDすれば4分33秒の建築を商品化できる。
これは4分33秒をべたに建築に置き換えたものだが、そうではなく先ほどの解釈。すなわち「・・・聞(hear)こえていたけれど聴(listen)いてはいなかった「音」を聴くように仕向ける・・・」を視覚に置き換えるなら「・・・見(see)えていたけれど見(look)てはいなかったものを見(look)るように仕向ける・・・」ということになろう。
つまり何が言いたいか?
ある時間と空間の中にある「空白」(nothing)の建築を投じることでその場所にすでにあった見(see)えてはいたけれども見(look)てはいなかったものを見る(look)ように仕向けるような建築が無いのかという問いである。既存の建築的ヴォキャブラリーで言えば、潜在化しているコンテクストを顕在化する様な空白建築の可能性ということになる。そんな建築があるのだろうかと考えていたら昼に見た西澤、佐藤の二つの駅広が頭をよぎる。あれらはまさに最小限の構築物をあの場に投じることであそこにあったものを顕在化しているのではなかろうか?
4分33秒が問いかけるものの射程は長くそして有効であることに驚く。。

熊本30分建築めぐり

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熊本に到着して会議までの30分間で篠原先生の警察署、エリアストレスの県立美術館の分館、熊本駅東口、西口広場を駆け足で見る。篠原フォルマリズムは新品同様で模型のようだった。トレスはUCLA時代の先生。熊本城の脇に建つ美術館は熊本城さながらのベースとトップの構成。大理石と銅板がエイジングしているのが印象的。駅前広場の屋根は東口も西口も素晴らしい。かつて見た駅広の中で一番だ。しゃもじ型の屋根も、屋根と壁のコンポジションもどちらもスケールをぐっと人間的なものへ下げ、場所と周囲の関係を作り上げている。30分でとてもいいものを沢山見られてハッピーである。

June 28, 2014

やはりブラジリアの計画性は鼻につく

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中岡義介+川西尋子『首都ブラジリア―モデルニズモ都市の誕生』鹿島出版会2014を読んだ。近代都市計画の失敗と言われ続けたこの都市を逆に20世紀の快適な都市の傑作として再読しようという試みである。去年ブラジリア、リオ、サンパウロなどを訪ねた感想としてはブラジリアの全体観はやはり同じ人工都市であるキャンベラやチャンディガールと近く機能的で清潔ではあるが人工的で無機質である。唯一予想に反して人間的だと思えたのはレジデンシャルエリアのスケール感と緑の量である。ここは住めるなと思った。
何故だろう?何が「人工的」なものとして感じられるのだろうか?一言で言えば人間が計画してできた「計画性」が視覚的に一目瞭然だからだろう。しかし所詮都市など多かれ少なかれ人工的なのだから、もう少し時間がたってルールを逸脱する現象が起こり、この「計画性」が鼻につかなくなるのかもしれない。

June 27, 2014

テクノイズ・マテリアリズム

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午後一で大学へ。3時までコンペの打ち合わせ。3時から輪読ゼミ。今日は佐々木敦の『テクノイズ・マテリアリズム』を読んだ。これはテクノミュージックの概説書でもある。以前読んだときは知らないミュージシャンの名前が多かったが、今回読むとほとんど知っているのは嬉しい。またマテリアリズムの意味は音楽の形式(form)に対する物質性(materiality)だと思っていたがどうも読み返すと必ずしもそうではなさそう。今回は登場するミュージシャンの音を助手の佐河君に持ってきてもらった。発表者が説明をする後ろで音を流してもらった。理解が深まり楽しいゼミとなった。

シザの柱?パイプ

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シザが若いころ家族と過ごした家についてまとめられた小さな冊子がある(『「家」とは何か―アルヴァロ・シザの原点』新建築社2014)この建物は古い建物の改修でシザもその図面を描いたとインタビュにこたえている。そして改修前後の図面が載っているのでそれを比較すると面白いことに気付く。昔の図面には無くて改修後の図面に出てくる不思議な独立柱がある。まるで白の家の柱のごとく。しかし文章を読むとこの柱はその下の階にある窓のない浴室の換気パイプであることが分かる。この無造作に露出しているパイプが謎かけのようでなんともシザらしい。加えてこの頃から不思議な巾木の連続が見られる。原風景なのだろうか?

June 26, 2014

日建同期会

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事務所の打ち合わせが長引き昼抜きで金町へ。午後大学の専攻会議、教授総会などなど。夜岩本町のホタルイカへ。日建同期で西村君の名古屋所長転勤の遅ればせながらの送別会。4月に行ったのに今頃送別会と言うのもなんなのかよく分からないけれどまあともかく旧交を暖める。久しぶりのホタルイカ、10年以上経っているけれどまあきれいに使っていただき店も存続しているので一安心。同期の皆も立派な身分になって忙しそうだけれど元気そうである。

June 25, 2014

アルゼンチン北方民族のテキスタイル

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夜事務所にアルゼンチンから来客。ブエノスアイレス大学で教員をしながら建築家をしているフェデリコ。昨年ブエノスアイレス大学でのレクチャーを段取りしてくれた友人である。国際交流基金の助成金を見事にゲットして日本建築研究にやって来た。2か月間滞在するということでいろいろな協力をする予定。彼はブエノスアイレス大学を卒業してカタルーニャ工科大学でPHDを取った。アルゼンチンで建築のPHDを持っているのは50人くらいしかいないと聞いてびっくり。その意味では彼はこれからどこかの教授になるのは確実。理科大でもレクチャーしてもらいたい。彼からお土産に北方のKOLLASという民族のテキスタイルをもらった。いいねえ。

June 24, 2014

エスキスチェックの規則

昼から東工大でエスキスチェックをして夜理科大でエスキスチェックをしながら思った。

学生に対して
その1 提案をしていない場合は持ってきてはいけない。時間のむだだから。
その2 提案をしていてもなんだかよく分からないアイデアのかけらみたいのは禁止。やっぱり時間の無駄だから。

自分に対して
その1 教育的配慮から一般解を想定して客観的に教えることは禁止。どんどん他人事みたいになってしまうから。
その2 あくまで自分の仕事として考えたらこうあるべきだと主観的に考える。真剣になれるので。

以上をお互い守るといいエスキスチェックになる

June 23, 2014

ピースホテル

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空港にはだいぶ早く着いてしまったのでbund のピースホテルで買った、ピースホテルの歴史を読んでいたら当時の(30年代)上海市の建築法で上部をセットバックする、テーパーを付けるという規制があったと書いてあった。ピースホテルはアールデコではないが、上海アールデコを促進したのはその法律があったからだろう。あるいはアールデコ調に街を統一したくそういう法律ができたのかもしれない。昼に成田に着き大学へ行って専任会議。今日は議題が盛りだくさん。夜は意匠計画の講義。

June 22, 2014

篠原一男展 イン上海

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○篠原展実行委員長坂本先生と美術館長
5時起きてぶらぶら人民広場の周りをジョギングして朝食を食べてから19世紀末に建てられた火力発電所をリノベーションした現代美術館へ。篠原一男展最終日。館長さんの出迎えを受けてびっくり。館長は30代後半と言う若さ。この美術館は延床4万㎡スタッフ40人で年間10の展覧会を行っている。篠原展は60日間一日平均2000人の来場者だったそうだ。新聞、ファッション誌でも話題となり多くの人が来ていると言う。日本でこんな入る建築の展覧会は無い。今日も朝から家族連れカップル学生などなど多くの人が訪れている。日本でできないことがここ中国では平然と実現していることに驚く。今に中国の芸術文化のレベルは日本を追い越していくかもしれない。
午後同濟大学出版会の方と篠原先生の本の翻訳の話を進める。その後日建のロさんと会ってから彼の作品を見学して夕食。

上海アールデコ

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明日の朝が早いので今日も頑張って5時起き。ストレッチしてから人民公園を一周。台湾も中国も朝からたくさんの人が歩いたり、体操したり、バドミントンしたりしている。僕らの宿は東洋で最初の高層ビルと言われるパークホテル。23階建て。アールデコ調のセットバックしたデザイン。この手のセットバックアールデコは世界中で見られる。この手のデザインの発祥はニューヨークでその理由の一つにゾーニング法が挙げられるのだが、同じ法律が世界中にあるとも思えない。デザインだけが自立して世界に広まったということだろうか?
それにしても今回の中国ではFB、Twitter、googleどれもつながらない。なのでg-mailを使っている僕はメールを受け取れないし見られない。トホホ。不義理があったらごめんなさい。

ニキの屈辱

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スタッフに勧められて山崎ナオコーラ『ニキの屈辱』を読む。上海へ向かう機中親子関係を描く「ラストミッション」という映画を見ながらこの小説を読んでいたら丁度上海に着くころ読み終わった。20代の女性写真家ニキのアシスタントがこの写真家と恋に陥るが、いつしかアシスタントが写真家として自立し違う女性写真家と恋におちいりニキをふるという話。クリエィティブな仕事で自立したい若者にとっては仕事と恋が率直に語られていて我がこととして切実に感じられるのだろう。自分の子供の世代(ということは自分の学生たち)のこととして(つまり親として)感じ入るものがある。

June 21, 2014

同済大学へ

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9時半の飛行機で上海へ。岩岡先生、奥山先生、村田先生と私。上海パークホテルで石堂さんたちお会いする。バンドのチッパーフィールドのリノベした美術館を見てから同濟大学へ。卒業設計プロジェクトを少し見せていただいてから元学科長の王先生たちにお会いして理科大の説明などをする。坂本先生たちも合流して夜は皆で会食。会食には同濟大学出版局の社長でもあるシー先生も加わる。シー先生の娘さんは理科大で建築を学んでおり、私の研究室に来たいとのお話を聞く。10時ころホテルに戻りカフェで坂本先生たちと少しお話。

June 20, 2014

中国へのお土産は絞りのバッグ

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10時に国立新美術館で配偶者の書を見る。ついでに地下のミュージアムショップで中国へのお土産を探す。絞りの小さなバッグが銀パックにラップされて1800円。5つほど購入。一体中国で何人の先生にお会いするのかよく分からないが5つあれば間に合うだろう。事務所に一度戻ってから1時半に神楽坂でコンペの打ち合わせ。3時から輪読ゼミ。今日は『動物化するポストモダン』4時半から1時間設計。6時から製図。うーん今日は長い。

June 19, 2014

理科大闘争

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先日理科大理工OBで附属の先輩でもある鈴木さんと会った時に理科大闘争の話を聞いた。そして宮内康さんの『風景を撃て―大学一九七〇-七五』相模書房1976がその理科大闘争を記したものだと教えていただいた。この本はその特徴的な題名とかっこいい装丁でその昔から気になっていた本だが中身がそういうものだとは全く知らなかった。加えて宮内康さんが理科大理工の講師だとは意外なことであった。早速古本サイトで購入して読んでみた。そもそも反体制の血がある私はこういう本を読むと血沸き肉踊ってしまうのだが、しかし時代はだいぶ変わっている。そういう時代の差を冷静に見つめ直して考えてみたが、やはり理科大の歴史の一こまを活写した文章として感動的な書である。そして実に大学教育に対する真摯な態度に背筋をただされる。加えて理科大の歴史を知るには必須の書であると感じた。

June 18, 2014

コンペの打ち合わせしていたら、、、抽象画になった

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午前中事務所で雑用。午後来季の学科予算書を作って事務と相談。なんとか完成。来週の教室会議に間にあった。ホッ。夕方から研究室でコンペの初回打ち合わせ。要項を読みながら動線やゾーニングを描いていたら色が足りなくなってそれも描き重ねていたら不思議な抽象画となった。コンペに限らずだけれど一人でエスキスしていても色を変えて違う階を同じ平面上に描くのでこういう絵になってしまう。4時間やっていたら少しは条件が分かってきた。敷地に僕を含めて3人が行ったことあるというのは結構驚き。

June 17, 2014

プレディプロマ中間発表

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午前中事務所で某プロジェクトの面積縮小のための寸法変更の打ち合わせ。このプロジェクトは施工者を紹介されていて基本設計が終わったところで図面を見てもらった。当初予想の坪単価では困難と言われ、しからば面積絞るかと言う展開となったわけである。ただ縮めるなら簡単なのだが一応910モデュールで(歩留りよくするために)小さくするとなると少々面倒くさい。
昼から神楽坂で主任会議。会議後大学院を外部受験する関西の学生と会いポートフォリオの説明を受ける。未だ完成していないので試験までにもっとブラッシュアップするように指示。6時からプレディプロマの中間発表。30人の作品が部屋3辺に貼られる。計画歴史系の助教、准教授、教授計10人全員集合でなかなか充実した講評が行われた。プレディプロマのしかも中間発表なので今のところリサーチのヴィジュアルプレゼンである。リサーチのきっかけとして今年はプログラム、コンテクスト、エンジニアリングのどれかに着目して漸次必要なアイテムを付加するように指導した。今年は30のプレゼンそれぞれ見どころがある。後半に向けていい作品を期待したい。

スティーグリッツのピクチャレスクとは?

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●アルフレッド・スティーグリッツ「驟雨」
修論ゼミでピクチャレスクをテーマとする学生がいる。僕にとってこの言葉は学生時代に『建築の世紀末』を読んで以来うまく理解できない難物であり未だにその芯を掴めない。先日読んだ『アメリカンリアリズムの系譜』では写真的絵画と絵画的写真の話が出てきてその嚆矢として写真の分野ではアルフレッド・スティーグリッツが挙げられ彼のピクトリアリズム写真がピクチャレスクと評される。ここでのピクチャレスクの意味は「既に慣れ親しんだものではあるが構図が正しく、詩的で、変わらぬ価値が表現されている」ものと説明される。この説明自体すでに18世紀19世紀ピクチャレスク概念とはずれていて分かりづらい。ただピクチャレスク理論家のウィリアム・ギルピンが称揚する風景とスティーグリッツが切り取る風景には共通点があると言う。それは双方とも「既にあるなんらかのイメージに呼び寄せられて切り取られたもの」。つまり先行するなんらかの「オリジナル」の「コピー」としての表現だと言うのである。それは単なる自然ではなく単なる都市の一コマではなく。周到に計画され計算された構図であり、光であり、ものの組み合わせでありそして何よりも、それが呼び起こすであろう感情が予測できるようなイコンであるというのである。この説明は確かにピクチャレスクと言われるものに共通してある性格の様に感じる。

June 15, 2014

ファストファッションー無駄遣いのメカニズム

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エリザベス・L・クライン(L. Cline E)鈴木素子訳『ファストファッション――クローゼットの中の憂鬱』春秋社2015を読む。タイトル通りH&M Forever21 Zaraその他大量生産格安販売のファッションを徹底取材。その結果著者が辿り着いたファストファッションの真実とは
① 人々に必要以上の服を欲しがらせるために数週間ごとに新しい記号を並べて欲望を喚起する。
② そうやって生まれた欲望の経済力に見合う値段をつけるために一つの製品を数万単位で生産する。
③ 同様に値段を下げるために東南アジアの労働力を最低価格で酷使する。
④ そうやって消費された衣類は消費者のニーズを超えて溜まり最後には捨てられる。

こうし反省から生まれるこれからのファッションとは自ら創るか廃棄された服をリメイクして着ると言うものである。なるほどそれはその通りだと思う。この恐るべき無駄遣いのメカニズムは少々変えないといけない。衣も住も同じ。

June 14, 2014

アメリカ美術の主流は本当はリアリズム

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小林剛『アメリカンリアリズムの系譜―トマス・エイキンズからハイパーリアリズムまで』関西大学出版部2014を読み終えた。アメリカ美術と言えば戦後の抽象表現主義が前景化しがちだが、継続的に流れているのはリアリズムであると著者は言う。そこで思い出したのがUCLA留学時代のチャーズル・ジェンクスの講義‘Contemporary American Realism`である。時あたかもポストモダン最盛期であり、この授業の趣旨は抽象的モダニズムを否定して、具象的(リアリズム)ポストモダンを称揚することだった。
さて小林氏のリアリズムの切り取り方で最も面白かったのはロザリンソ・クラウスの「指標論」(アメリカ90年代アートはパースがいうところのインデックス的である)に掉さしながら、アメリカンリアリズム絵画がヨーロッパのそれとは異なりインデックス的な物として始まったという指摘である。
そもそもヨーロッパリアリズムを学んで生まれたアメリカンリアリズムであるがヨーロッパのそれが歴史や習慣を指し示すイコンとしての「類似性」を有しているのに対してアメリカンリアリズムのそれはそうした歴史を意図的に排除してインデックスとしての「事実生」のみに依拠しているのである。60年代以降(抽象表現主義が一段落した後)に復活してくるリアリズムがハイパーリアリズムと呼べるような写真以上に写真的な精緻でインデックス的なリアリズムとなってきたのはそもそもその発生においてインデックス性を胚胎していたからだと言うわけである。

自転車で六本木行ってwakoで写真を見る

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ワールドカップは見たいけれど、それで生活のリズムは崩したくないと思っているのだが、4時ころ目が覚めてしまった。あきらめてテレビをつけたらオランダが1-0でスペインに負けていた。スペインの華麗なパス回しにボールがとれない。こりゃ4年前同様スペインに軍配が上がると思っていた矢先にすごいロングボールからとてつもないヘディングで追いついた。そして立て続けにロッベン、ファンデルシーが2点ずつ得点。5対1という信じられないような大差でオランダが勝利した。本当かい??
午前中大学の人事資料を2時間かけて作った。資料が大学にある(と思っていた)ので金町まで行かないと作れないと思っていたが、幸いほとんどの資料がCPUの中か大学のHPに置いてあることがわかり家で作れた。
12時のエアロビクスに滑り込み久しぶりに1時間走った。へとへと。シャワーを浴びて自転車で六本木へ。WAKO WORKS OF ARTでフィオナ・タンの写真を見る。世界の家族を撮ると言うシリーズの東京編。小さな額に様々な家族の情景が映し出され所狭しと貼り付けられている。隣のオオタファインアーツには久門剛史のインスタレーションがあり外国人のカップルが写真を撮っていた。
青山ブックセンターでファッションの本、珍しく建築の本など10冊ほど買って宅配を頼み。自転車で家路へ。今日は陽が強いけれど乾いていて風がさわやかである。家の傍でワイン4本と5年ものバルサミコ酢を買ってこれも宅配を頼む。

June 13, 2014

1時間設計、建築家が採点

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毎週金曜日の夕方研究室で1時間速攻住宅設計を行う。今日の出席者は20人。出来上がった設計図は6時からの製図に来られる非常勤講師の方にお見せし、皆の一番いいと思うものにサインしていただき、その理由も書いてもらう。表は集中する時もあれば割れる時もある。学生にしてみれば僕一人に採点されるよりは多くの多様な価値観で評価される方が嬉しいだろうし、正しいことだと思う。クライアントなど星の数ほどいて皆異なる価値観を持っているのだから(特に住宅ならば)

June 12, 2014

新緑が美しい東工大

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午後東工大のエスキスチェックに行った。雨があがり緑ヶ丘の門をくぐると奥山さんが設計した打ち放しの建物を背景に緑が美しい。この建物の周りは何度となく通っている。そうやって見ているうちにこの建物の魅力に気が付いた。この建物は外観のパターンが特徴的だけれどこのパターンは内外部を繋ぐスクリーンのようなもので建築に奥行きを生み出している。またマッシブなヴォリュームではあるが建物下をくぐり抜ける動線やキャンチで飛び出ている2階部分下のコリドー空間など周辺を引き込む空間性を持っている。つまり一見硬い外装で包まれているように見えて、柔らかい空間がまとわりついているのである。そんなコントラストがこの建物には見出せる。実は周りを幾度となく通っているがまだ中には入ったことは無い。今度は中に入ってみたい。

2年生の合評会

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夜2年生の住宅設計の合評会。ゲストクリティークは数年前に非常勤で来ていただいていた宮晶子さん。30分ほどのショートレクチャーをしていただいた。木造壁柱の最近作は知っていたが、デビュー作から同じようなコンセプトで考えていたというのを知って驚いた。一貫性のある設計姿勢は好感が持てる。
2年生は学生が多くスタジオも多く時間もかかる。課題は「行為から創る空間」ということで非常勤の先生はそれぞれ行為が与えられる。上条先生は話す、今村先生は学ぶ、新堀先生は寝る、水戸先生は食事する、蜂谷先生は洗う、長谷川先生はくつろぐ。それぞれの命題に則って身体の大きさを考え、行為の流れを考え、スケールを考えて空間を作るといいう課題である。全体的にいい作品が多かったのだがまだ主眼であるスケールがもう一つだった気がする。

June 10, 2014

昔は危険な旅をしたものだ、、

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流石に昨日のフットサルがこたえて朝起きるのに一苦労。やめようかなと思ったが散歩のようなジョギングをして固くなった体をほぐす。一社遅れて見積もりが届く。少々高いが射程圏内。とりあえず全般的な精査を行う。午後事務所で雑用したり、メールしたり、大学の書類作ったりして夜大学で4年生のプレディプロマのエスキスチェック。カサブランカにホテルを作るというリサーチを見ながら昔マグレブ諸国を旅行したのを懐かしく思い出した。あのころは結構危ない旅をしたものだと今思い出してもはらはらする。

年に一度のフットサル大会

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昼から年に一度の研究室対抗フットサル大会。僕が赴任した頃から始まった。固かった四年生もこの大会で少しリラックスする。その意味ではけっこう大事なイベントである。ところが昼まで晴れていた空が12時近くになったら大雨。それでも大会は始まりその後降ったり止んだり。降っている時は本当にバケツをひっくり返したような雨だった。全員シャワーを浴びたようにびしょびしょになりながらの戦い。僕の研究室は参加者が多く。女子も殆どが参加。僕も末席を汚せていただきました。大会が終わり研究室でゼミを行いその足で神楽に行って講義。うー疲れた。

June 8, 2014

絵描いて死ねるなんて羨ましい

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朝ジムで走る。その後大学に行って午前中から翻訳読み合わせ。コンクリート建築のテクスチャーに注目した写真家の話が多く登場。Werner Lindner, Bernd and Hilla Becher, Dell & Wain wright, Barsotti, Lucien Herve 彼らの写真集をじっくり見てみたい。
4時に大学を出て都美館へ。バルテュスを見る。立膝で座る少女、顔の大きな人、椅子、、、、バルテュス特有の構図と色が散見される。バルテュスの終の棲家はスイスロシニエールの山荘。典型的なスイスのバナキュラー木造建築である。死ぬ間際までアトリエで孤独に絵を描いているその姿がビデオで紹介されていた。こういう生き方はできないなあと思う。絵描きに比べれば建築家ってひどく俗人。

June 7, 2014

非常勤講師をやめたら餞別金をくれると言う仕組み

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昼にセットエンブの入江君に会う。彼は朝日アートスクエアの運営委員をしており、毎年一人のアーティストを選定して朝日のシュタルクビルの最上階のイベントホールでその展示を行っている(宣伝不足であまり知られていないが)。今年は音のインスタレーションで聞きに行ったがなかなか面白いものだった。来年度のアーティスト選考が終わりその空間構成について協力を依頼された。面白そうだが研究室で動けそうな学生がいないので佐河君の先輩に協力を依頼快諾していただいた。
昼食後施主が来られ打ち合わせ。空調機の位置について議論。だいぶ細かなことが決まってきた。その後コンペ要項(英文)を読みあわせた。一度言ったことがある場所。12000㎡の美術館。さてどのメンバーでやろうか?少数精鋭?
夜帰宅すると早稲田からお手紙が届いていた。非常勤は春でやめたし、娘の成績が送られてくる季節でもないし何かと思ってあけたら驚いた。「餞別金の贈呈について」というお手紙である。5年間非常勤を行ったので餞別金を贈呈するというものだった。それはありがたいことである。しかし退職金と言わず餞別金というのは退職金と言うのは定年退職が前提となっているからだろうか??

June 6, 2014

大学院製図の中間発表

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1時から大学院製図の中間発表。全9チームがA13枚くらいに案をまとめ模型をプレゼンした。藤原さん小西さんの課題は前半アーキファニチャーで身体的な空間プロトタイプを作り、それを金町の二つの街区にあてはめると言うもの。街区の一つは唐揚げ屋さんなど4つくらいのお店が集合したごちゃごちゃした場所。もう一つはメイドイン東京でも取り上げられた屋上が教習所のイトーヨーカドーである。前半課題からのスケールの差が大きいイトーヨーカドーの方が難しいのは分かっているのだが、その差を埋める中でアーキファニチャーが劇的に変化することを期待したい。
全9案ともに構造的な新たな主張があり、後半へ向けての展開がとても楽しみである。

June 5, 2014

不思議な出会い

午前中付属の4つ先輩で理科大OBでもある鈴木裕一さんと理科大でお会いした。高校の先輩ではあるが知り合ったのはFB上であり、今日お会いするのは全くの初めてである。1時間しかお互い時間が無かったのだがお話ししたいことが余りに多くすべてを話せず終わってしまった。二人が共有しているものは単に教育や職場の問題だけではなく、彼のところでその昔働いていた所員が最近私がアルゼンチンで友人になった建築家であり、彼はこの6月に日本に来て私と共同研究することになっていたり、鈴木さんの研究室の後輩が私の信大時代の研究室に修士できていたり、彼の奥さんと私の配偶者は双方女子美に行っていたり、彼が私を知ったのは私の訳した『言葉と建築』に興味を持ってくれたからであったり、などなどどれもあまり話はできなかったが、初めて会った二人にあまりに共有するものが多いのに驚いた。そして8月にバルセロナで再会するのを楽しみに1時間の会話を楽しみお別れした。

June 4, 2014

篠原一男中国展作品集 いいねえ

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中国での展覧会に合わせて作られた篠原一男中国語の作品集を先日いただいた。26センチ角287頁。未完の作品も含み全作品が網羅されている。加えて住宅の縮尺がすべて1:100に揃えられているので実に見やすい。
表紙は未完の遺作となった蓼科の家。もしこれができていれば確実に僕の一番好きな作品になっていたと思う。荒々しさと緻密さが同居する篠原ワールドの総仕上げだと思えるものだ。完成を見れなかったのは本当に悔しい。この作品のためのA3スケッチが400枚近くあると奥山先生に聞いた。晩年死と向かい合いながら食事を摂るようにスケッチを描いていたのだろう。狂気を感じる。

June 3, 2014

フロアーミーティング

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午前中プロジェクトゼミ。今日は構造の多田さんに入ってもらって構造的な可能性についてチェックしていった。構造的可能性のタイポロジーは見えてきたが建築的な核となるものはこれから考えていかなければならない。
午後はまたまた建築グラフィックの検討研究。床にガムテープでマトリックスを作り様々な事例を床に置きながらひたすら皆で考察を加えていく。だんだん事例も増えながら、それによって考察も深まる。
夜は4年生のプレディプロマエスキスチェック。うーん週の初めはタフだわ、、、

June 2, 2014

Cycle Infrastructure

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Stefan Bendiks Aglae Cegros Cycle Infra Structure Rotterdam 2013は世界中の自転車レーンのケーススタディを行っている。オランダ、イギリス、デンマーク、ポルトガル、パリ、ドイツ、カナダ、オーストリア。それらの自転車インフラを評価する基準として次の8つが提示されている。
1) デザインが一貫していること
2) ルートが直線的に結ばれていること
3) 魅力
4) 安全性
5) 快適性
6) 環境との統合性
7) 使用者に豊かな経験を与えること
8) 社会経済的な価値を持つこと
これらの基準で最も評価が高かったのはコペンハーゲンだった。実体験してみたいところである。

June 1, 2014

ポール・スミススペース

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朝ジムで走ってから、自転車で神宮前のポールスミススペースへ。この辺り最近お店が急増しているような気がする。とあるお店に立ち寄って店主に聞いたらすごく増えていますと言っていた。ポールスミスペースは2階まではお店で3階がキャラリーになっている。お店のアプローチが緑の路地で気持ち良い。3階ではロンドンをベースに活躍するアーティスト、イアン・スティーブンソンによるエキシビション「サティスファクション・ギャランティード」展が行われている。小さな場所だが快適。

桐陰建築会

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午後クライアントとの打ち合わせ。夕方母校教育大付属の建築関係者の集まり「桐陰建築会」に行く。最近早稲田で学位を取った六反田さんの論文を聞く。ベトナム建築の架構の変遷を追った論文である。文献が少なく歴史を追うのが大変だったようである。その後やっとのことで着工した同窓会館の進捗状況を川村純一さんが説明した。これは中高の敷地の端に在校生、卒業生がお金を出し合って創ることになった建物である。卒業式ができるホールと中高の歴史資料展示と茶室、事務室などを入れた建物である。数年前にOBである片山先生、益子先生が審査員となってコンペとなった。10案近くの応募があったが(僕も出したが)アーキテクトファイブの河村さんが一等となり河村さんの案を創ることとなった。
というところまでは知っていたがその後着工までに3回の入札不調がありやっと契約となったとのこと。その苦労が実を結ぶことを祈るのみ。